
こんにちは、ときわオンラインのヨシハマです。
農家さん紹介シリーズ、第9回です。
これまで、福岡の井上農園さん、山梨の秋山農園さん、新潟の西村果樹ガーデンさん、香川の深山のキウイさん、佐渡の吹上農園さん、愛媛のマルナカ農園さん、岐阜のせっきーファームさん、愛媛の木下農園さんを紹介してきました。
今回は、沖縄の田福バナナファームさんです。
うちでは、農薬も除草剤も使わずに育てたアップルバナナと、それを完熟で冷凍した冷凍アップルバナナをお届けしています。
実は、園主の田福真志(たふく ちかし)さんは、
僕の高校の同級生
なんです。
そして田福さんがバナナ農家になったきっかけのひとつが、僕の「口ぐせ」だったんです。
今日は、
- 田福バナナファームさんがどんな農園なのか
- 「まあ、一回食べてみ」から始まった、バナナ農家になるまでの話
- 農薬も除草剤も使わないから、草刈りがすべて
- バナナは「世界一大きな草」。台風との戦い
- 100本が300本に。これからの田福バナナファーム
- お客さんからいただいたレビュー
まで、お話しします。
それでは、いきましょう!
沖縄で、無農薬のアップルバナナを育てる農園

まずは基本から。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 農園名 | 田福バナナファーム |
| 場所 | 沖縄県(沖縄市の畑を拠点に、宜野座・浦添など複数の畑で栽培) |
| 園主 | 田福真志(たふく ちかし)さん |
| はじまり | 2025年の秋 |
| 育てているもの | アップルバナナ(ナムワバナナ) |
| 育て方 | 農薬・除草剤を使わない |
| ときわで扱っているもの | アップルバナナ(1kg・3kg・5kg・9kg)、冷凍アップルバナナ |
田福バナナファームさんは、2025年の秋に始まったばかりの、まだ新しい農園です。
日本で売られているバナナは、約99%が輸入品。
みかんも、りんごも、梨も国産があたりまえなのに、バナナだけは、スーパーで国産を見かけることがほとんどありません。
そんな中で田福さんは、沖縄で農薬も除草剤も使わずにバナナを育てています。
育てているのは、アップルバナナという品種です。
スーパーのバナナより小ぶりで、ずんぐりした形。
食べるともっちり、ねっとりしていて、りんごのような爽やかな酸味があるバナナなんです。
参考
【参考】アップルバナナについては、こちらで詳しく書いています。
「まあ、一回食べてみ」から始まった

田福さんがバナナ農家になるまでの話は、なかなかドラマチックなんです。
田福さんから聞いた話を、紹介させてください。
友達の「沖縄のバナナが食べたい」
あるとき田福さんは、内地の友達から、
「沖縄のバナナが食べたい」
と言われたそうです。
それなら送ってあげようと探しているうちに、ふと、
「直売所で買うより、バナナを作っている農園に直接行ったほうが面白いんじゃないか」
と思ったんだとか。
そうして訪ねたのが、宜野座村でバナナを育てている上江田さんの畑でした。
初めて食べた、アップルバナナ
畑に着くと、上江田さんはこう言ったそうです。
「島バナナじゃないけど、今はアップルバナナっていうのが美味しいんだよ。まあ、一回食べてみ」
その場で皮をむいて、ひと口。
もっちりした食感に、りんごのような爽やかな酸味。
田福さんいわく、今まで食べてきたバナナとは、まるで別物だったそうです。
「バナナ、育ててみれば?」
畑の話を聞いているうちに、上江田さんから、
「うちで小さい貸し農園もやってるから、自分で育ててみればいいさ」
と言われたそうです。
田福さんは、農家ではありませんでした。
その場は笑って受け流して、社交辞令だと思ったそうです。
ところが、この言葉が、家に帰ってからもずっと頭から離れなかったんだとか。
僕の口ぐせと、1000坪の畑
そしてもうひとつ、田福さんの頭にあったのが、僕の口ぐせでした。
僕は昔から、ずっとこう言い続けていたんです。
「国産バナナを、日本の食卓に広めたい」
上江田さんの「育ててみれば」と、同級生の口ぐせ。
この2つがつながりかけたところに、今度は知り合いから、
「沖縄市に、1000坪の農地が借りられそうだ」
という話が舞い込んできたそうです。
これは縁かもしれない。
そう思った田福さんは、すぐに上江田さんの畑をもう一度訪ねて、
「バナナ、やってみたいです」
と伝えたそうです。
畑も、バナナの苗も、土をおこす重機も、気づけば全部バナナ仲間の縁でつながっていたんだそうです。
こうして2025年の秋、田福さんはバナナ農家になりました。
僕の口ぐせが、こんな形でつながっていたんです。
去年(2025年)の10月には、僕も沖縄のバナナ農家さんを訪ねて、上江田さんや田福さんにお会いしてきました。
参考
【参考】僕が国産バナナにこだわる理由と、沖縄のバナナ農家さんを訪ねたときの話は、こちらです。
農薬も除草剤も使わない。だから、草刈りがすべて

田福バナナファームさんでは、栽培期間中、農薬も除草剤も使いません。
バナナは、毎日口にするもの。
スムージーにする方や、赤ちゃんの離乳食に使う方にも、安心して食べてほしい。
そんな思いからだそうです。
刈っても刈っても、また生える
除草剤を使わないということは、雑草とは人と機械で向き合うしかないということ。
9月に話を聞いたときも、田福さんの畑仕事は、ほとんどが草刈りだったそうです。
草を放っておくと、バナナに届くはずの栄養を、草に持っていかれてしまうんだとか。
沖縄では、草刈りの大変さで、バナナ畑をやめてしまった人もいるそうです。
田福さんは今、もっと効率よく草を刈れる大きな草刈り機の導入も考えているとのこと。
刈った草は細かく砕かれて、1週間ほどで土に還り、バナナの栄養になるんだそうです。
土づくりは、勉強の毎日
無農薬で育てるいちばんの土台は、土。
収穫を終えたバナナの葉や茎は、寝かせて堆肥に。
木の枝を砕いた枝チップは、12トン分を畑に敷き詰めたそうです。
堆肥と水肥(液体の肥料)を畑ごとに試して、実の太り方を比べたりもしているんだとか。
仕事のかたわら、畑へ
実は田福さん、本業の仕事を続けながらバナナを育てています。
休みの日や、夜勤明けの朝に畑へ向かう毎日なんだそうです。
「畑に毎日、足音を聞かせに行きなさい」
田福さんが大切にしている言葉があります。
先輩農家さんから教わったという、この言葉です。
「畑に毎日、足音を聞かせに行きなさい。ちゃんと見ているよ、と伝えてあげれば、バナナは元気に育つから」
毎日通っていれば、葉の色の変化にも、傾きかけた株にも、すぐに気づける。
だから田福さんは、毎日畑に通っているんだそうです。
バナナは「世界一大きな草」。台風との戦い

バナナは、木のように見えますよね。
でも実は、「草」なんです。
それも、世界一大きな草と言われています。
木のように固い幹があるわけではないので、強い風にとても弱いんです。
沖縄で、バナナ農家が少なかった理由
沖縄は、気候だけ見ればバナナが育つ環境です。
ただ台風が多いので、せっかく実っても風で折れてしまう。
そのため、農業としては成り立ちにくく、これまであまり盛んには作られてこなかったと言われています。
僕が聞いている話では、ここ10年ほどで台風の発生する場所や通り道が変わってきたこともあって、沖縄本島でもバナナを育てる農家さんが増えてきているんです。
2026年は、台風の当たり年
ところが今年(2026年)の沖縄は、台風の当たり年。
6月の時点で、もう3つの台風が沖縄に近づいていました。
田福さんの畑でも、6月・7月の台風で、数本のバナナが折れてしまったそうです。
さらに8月は台風が続けてやってきて、実をつけて重くなった株や、葉が大きく育った株から倒れてしまいました。
風で根元が揺さぶられてゆるんだところに雨が降ると、地面がぬかるんで、実の重さで傾いてしまうんだそうです。
バナナは、やっと実って「これから収穫だ」というときが、いちばん折れやすいんですよね。
田福さんは、倒れた株の片付けと、傾いた株に支柱を立てる作業を進めていたそうです。
木に囲まれた畑は、ほぼ無傷
ただ、わかったこともありました。
周りを木々に囲まれた畑は、ほとんど無傷だったんです。
いっぽうで、風が抜ける場所にある畑ほど、被害が大きかったそうです。
そこで田福さんは、これから成長の早い木を防風林として植えていく予定なんだとか。
皮の傷は、風雨に耐えた証
台風の影響で、葉と実がすれ合って、皮に傷やシミがついたバナナがいつもより多くなっています。
露地で、袋もかけずに自然のまま育てているので、どうしても避けられないんです。
ただ、中身の味には影響ありません。
風雨に耐えて実った証として、受け取っていただけたら嬉しいです。
100本が300本に。これからの田福バナナファーム

台風が続いた年ですが、畑はちゃんと育っています。
畑のバナナは、約300本に
去年の秋に植えた100本の株が大きく育ち、株元からは子株が3〜4本ずつ出てきて、畑のバナナは今や約300本になったそうです。
9月には、いちばん最初に植えた株に、そろそろ花がつきそうという話も聞きました。
植えてから、ちょうど1年ほど。
これらの株が実れば、収穫量は今までの倍以上になる見込みだそうです。
「幻のバナナ」も植えてみる予定
もうひとつ、楽しみな話があります。
田福さんは新しく400坪ほどの畑を借りられることになり、そこにグロスミッチェルという品種を植えてみる予定なんだそうです。
グロスミッチェルは、今のバナナが広まる前に、世界の輸出用バナナの主役だった品種です。
ところが、パナマ病という病気にとても弱く、被害が世界の産地に広がって、1950〜60年代にかけて、今のバナナ(キャベンディッシュ)に置き換わっていきました。
そんな経緯から、「幻のバナナ」と呼ばれることもあります。
ちなみに田福さん本人も、まだ味は知らないそうです(笑)
もちろん、主役はこれからもアップルバナナ。
背が低いぶん収穫量は多くないけれど、味も育てやすさも、やっぱりアップルバナナがいちばんなんだそうです。
夢は、直売所とジュース屋さん
最近の田福さんは、八百屋さんや飲食店を回って、「うちのバナナ、使ってみませんか」と営業もしているそうです。
いつかは、自分の直売所やジュース屋さんを持ちたい。
バナナ畑の見学や収穫体験ができる場所にもしたい。
まだ始まったばかりの農園ですが、思い描いている未来は、たくさんあるんです。
ホームページは、僕が作りました
ちなみに、田福バナナファームさんのホームページは、僕が作らせてもらいました。
畑の「今」を、お知らせのページで少しずつ更新しています。
台風のあとの畑の様子なども載っているので、よかったらのぞいてみてください。
お客さんからいただいた、アップルバナナのレビュー
最後に、田福バナナファームさんのアップルバナナを買ってくださったお客さんの声を紹介します。
田福バナナファームの「アップルバナナ」(沖縄県)
「以前、知り合いからいただいて食べたことがあり、その美味しさが忘れられず今回購入しました。見た目は少し小ぶりですが、実がぎゅっと詰まっていて、むっちりとした食感で1本でもしっかり満足できます。甘みが濃くてとても美味しく、一度食べるとスーパーのバナナでは物足りなく感じてしまうほどです。届いてすぐよりも、皮が黒くなるまで追熟させるとさらに甘みが増して美味しくなります。毎日少しずつ熟していく様子を見るのも楽しみでした。品質も良く、とても満足しているので、またリピートしたいと思います。」
「もっちりですね。美味しかったので次は3kgを注文します。」
「とっても美味しかったです!必ずリピートします^_^」
アップルバナナは、緑〜黄緑色の状態でお届けすることがあります。
常温に置いて、皮が黄色くなって柔らかくなったら食べられます。
皮に黒いシミのようなシュガースポットが出てきたら、甘さが増した食べ頃のサインです。
参考
【参考】バナナの追熟については、こちらで詳しく書いています。
まとめ:同級生と一緒に、国産バナナを日本の食卓へ

田福バナナファームさんのお話でした。
| ポイント | 内容 |
|---|---|
| 場所 | 沖縄県。沖縄市の畑を拠点に、複数の畑で栽培 |
| 園主 | 田福真志さん。僕の高校の同級生 |
| はじまり | 「まあ、一回食べてみ」の一言から、2025年の秋にバナナ農家に |
| 育て方 | 農薬・除草剤を使わない。だから草刈りがすべて |
| 今年 | 台風の当たり年。倒れた株を起こし、防風林も植える予定 |
| これから | 畑のバナナは約300本に。収穫量は倍以上の見込み |
「まあ、一回食べてみ」の一言で、アップルバナナに出会った田福さん。
今はその田福さんが育てたバナナを、うちから皆さんにお届けしています。
僕がずっと言い続けてきた、「国産バナナを、日本の食卓に」。
それを今、同級生と一緒に進めています。
国産バナナをまだ食べたことがない方は、ぜひ一度、味わってみてください。
まあ、一回食べてみ(笑)
参考
本日は以上です。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
ときわオンラインのヨシハマでした。
それでは〜!
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