
こんにちは、ときわオンラインのヨシハマです。
先日、山梨の「サンシャインレッド」という赤いシャインマスカットの記事を書いたのですが、
今日はその最大のライバルの話をします。
その名も――
クイーンルージュ。
長野県が生んだ、もうひとつの「赤いシャインマスカット」です。
このクイーンルージュ、調べれば調べるほど面白い事実が出てくるんですよ。
- 糖度は22〜23度。なんとシャインマスカットより甘い
- 269本の候補から選ばれた、たった1本のエリート
- 海外では「妃紅提(ひこうてい)」という別名を持つ
- 長野が誇る「ぶどう三姉妹」の末っ子
・・・気になってきませんか?(笑)
今日は果物屋のヨシハマが、このクイーンルージュを徹底解説します。
「赤いシャイン、どっちを買えばいいの?」という方にも役立つ内容になっていますので、ぜひ最後まで読んでみてくださいね。
それでは、いきましょう!
クイーンルージュってどんなぶどう?

まず、プロフィールから。
クイーンルージュは、ひとことで言えば「長野生まれの、赤いシャインマスカット」です。
- 色:高級感のある美しい赤紫色
- 粒:1粒12〜13gの大粒。短い楕円形
- 甘さ:糖度22〜23度
- 香り:ほのかなマスカット香
- 食べやすさ:種なし・皮ごとOK
注目してほしいのは、糖度です。
22〜23度。
シャインマスカットの糖度が18〜20度ほどですから、
「親のシャインより甘い」
という、とんでもない子どもなんです。
酸味もごく控えめなので、口に入れた瞬間、ジューシーな甘さがダイレクトに広がります。
女王(クイーン)の名前は、伊達じゃありません。
血統:母は旧ソ連生まれ、父はシャインマスカット

クイーンルージュのかけ合わせは、
ユニコーン × シャインマスカット
父親はもちろん、あのシャインマスカット。
そして母親の「ユニコーン」が、ちょっと面白い経歴の持ち主なんです。
ユニコーンは、旧ソ連原産の赤紫色のぶどう。
細長い粒の形が特徴で、その名のとおり「一角獣の角」のようなユニークな見た目をしています。
つまりクイーンルージュは、
ロシア生まれの母と、日本の大スターの父
の間に生まれた、国際色豊かなぶどうなんですね。
母から美しい赤紫色を、父から甘さと香りと食べやすさを受け継いだ、まさに「いいとこ取り」の一房です。
誕生の物語:269本から選ばれた、たった1本

クイーンルージュを開発したのは、長野県須坂市にある長野県果樹試験場です。
年表で見ると、こうなります。
- 2008年:開発スタート(交配)
- 2017年:育成完了。名前を公募して「クイーンルージュ」に決定
- 2019年:品種名「長果G11」として品種登録
- 2021年:出荷スタート
- 2022年:本格デビュー
開発開始から世に出るまで、13年。
そして驚くのが、選抜の厳しさです。
交配で生まれた269種類の候補の中から、
「色よし、味よし、育てやすさよし」
の1本だけが選び抜かれました。
269分の1のエリート。
倍率で言えば、超難関大学どころの騒ぎではありません(笑)
ちなみに、正式な品種名は「長果G11(ちょうかジーじゅういち)」。
サンシャインレッドの正式名が「甲斐ベリー7」だったのと同じで、
品種名は開発コード風、売り出す名前は華やかに、
というのが最近の新品種の定番スタイルなんですね。
「クイーンルージュ」という名前は、公募で決まったというのも面白いポイント。
赤い口紅(ルージュ)をまとった女王。
みんなで選んだ名前が、このぶどうの運命を決めたわけです。
長野の秘蔵っ子。「ぶどう三姉妹」の末っ子です

クイーンルージュを語るうえで欠かせないのが、長野県の「ぶどう三姉妹」戦略です。
長野県は今、この3つのぶどうを「三姉妹」としてブランド化しています。
- 長女:ナガノパープル(黒・皮ごと種なし)
- 次女:シャインマスカット(緑・言わずと知れた大スター)
- 三女:クイーンルージュ(赤・期待の新星)
黒・緑・赤。
信号機ならぬ、ぶどうの三色がこれで揃ったわけです(笑)
3色を並べた贈答箱は、見た目のインパクトも抜群で、高級ギフトとして人気を集めています。
そしてクイーンルージュは、長野県内でしか栽培できません。
苗を手に入れるには県やJA全農長野との契約が必須という、徹底した管理ぶり。
シャインマスカットの苗が海外流出した苦い教訓を踏まえて、三女は箱入り娘として大切に守られているんです。
さらに面白いのが、海外展開。
クイーンルージュは「妃紅提(ひこうてい)」という中国語圏向けのブランド名を持っていて、香港・台湾・シンガポール・韓国でも商標登録されています。
「お妃さまの紅いぶどう」。
女王の名前は、すでに海を渡る準備ができているんですね。
ライバルは山梨の「サンシャインレッド」
さて、ここで思い出してほしいのが、山梨のサンシャインレッドです。
実は今、日本のぶどう界では
「赤いシャインマスカット対決」
が繰り広げられています。
| クイーンルージュ | サンシャインレッド | |
|---|---|---|
| 開発 | 長野県 | 山梨県 |
| 交配 | ユニコーン×シャイン | サニードルチェ×シャイン |
| 品種登録 | 2019年 | 2022年 |
| 糖度 | 22〜23度 | 19度程度 |
| 香り | ほのかなマスカット香 | 強いマスカット香 |
| 栽培 | 長野県内限定 | 山梨県内限定 |
同じ「シャインの子」でありながら、
クイーンルージュは「甘さ」で勝負、サンシャインレッドは「香り」で勝負。
キャラクターがきれいに分かれているのが面白いところです。
ぶどう生産量1位の山梨と、2位の長野。
両雄がそれぞれの県の威信をかけて赤いシャインを送り出す――
まさに令和のぶどう川中島、目が離せません(笑)
※【参考】この2つを直接比較した記事はこちら。どっちが「赤いシャインマスカット」の座を勝ち取るのか?
→ どっちが赤いシャインマスカット?「クイーンルージュ」VS「サンシャインレッド」
※【参考】ライバル・サンシャインレッドの詳しい記事はこちらです。
→ サンシャインレッドとは?赤いシャインマスカットの正体を果物屋が徹底解説
味・食べ方・旬の時期

味の特徴
- 糖度22〜23度の圧倒的な甘さ——シャイン超えの数字
- 酸味はごく控えめ——だから甘さがストレートに届く
- ほのかなマスカット香——上品な余韻
- 大粒でパリッと、種なし皮ごと——ストレスゼロの食べ心地
ひとことで言えば、「甘さ特化型の赤いシャイン」です。
美味しい食べ方
- 食べる1〜2時間前に冷蔵庫へ。冷やしすぎは香りが弱まるのでほどほどに
- 皮ごとパリッとが正解
- ナガノパープル・シャインと並べた「三姉妹盛り」は、見た目も味も最強です(笑)
旬の時期
出回りは9月中旬〜10月ごろが中心です。
シャインマスカットの最盛期と重なるので、親子で食べ比べるのも楽しいですよ。
まとめ:クイーンルージュのすべて

今日のお話を、まとめますね。
- クイーンルージュは長野生まれの「赤いシャインマスカット」
- 糖度22〜23度で、親のシャインより甘い
- 交配は「ユニコーン(旧ソ連原産)×シャインマスカット」
- 269本の候補から選ばれた1本。開発13年(2008〜2021年)
- 正式な品種名は「長果G11」。クイーンルージュは公募で決まった商標
- 長野県内限定栽培。ナガノパープル・シャインと並ぶ「ぶどう三姉妹」の末っ子
- 海外名は「妃紅提」。香港・台湾などでも商標登録済み
- ライバルは山梨のサンシャインレッド。甘さのクイーンvs香りのサンシャイン
- 旬は9月中旬〜10月ごろ
シャインマスカットという偉大な親から生まれた、長野の女王と、山梨の太陽。
この2つの「赤いシャイン」がこれからの日本のぶどう売り場をどう塗り替えていくのか——
果物屋として、ワクワクが止まりません。
ちなみに、うちのショップでは長野のクイーンルージュの取り扱いはないのですが、
山梨代表・サンシャインレッドは、南アルプス市の秋山農園さんから9月上旬ごろお届けできます。
「赤いシャイン、まずはどっちか食べてみたい」
という方は、ぜひ山梨代表からデビューしてみてください(笑)
→ 秋山農園のサンシャインレッドはこちらからご覧いただけます
本日は以上です。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
ときわオンラインのヨシハマでした。
それでは〜!
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