
こんにちは、ときわオンラインのヨシハマです。
農家さん紹介シリーズ、第5回です。
これまで、福岡の井上農園さん、山梨の秋山農園さん、新潟の西村果樹ガーデンさん、香川の深山のキウイさんを紹介してきました。
今回は、新潟・佐渡島の吹上農園(ふきあげのうえん)さんです。
うちでは、おけさ柿とルレクチェをお届けしています。
吹上農園さんは、
僕が知る中でも、トップクラスに柿の栽培が上手な農家さん
だと思っています。
同じおけさ柿でも、吹上さんの柿は全然違うんです。
今日は、その「違う理由」を、農園さんからいただいた資料と、これまでのエピソードからお話しします。
- 吹上農園さんがどんな農園なのか
- 吹上さんの柿が「全然違う」と思う理由
- 土づくりと、昔ながらの渋抜き
- 箱に貼られた「開箱予定日」
- ミニ柿と、去年の大雨の話
- ルレクチェのこと
それでは、いきましょう!
佐渡島・羽茂(はもち)の柿農家さんです

まずは基本から。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 農園名 | 吹上農園 |
| 場所 | 新潟県佐渡市(佐渡島の羽茂) |
| 育てているもの | おけさ柿とルレクチェ |
| 営み | 家族経営 |
| ときわで扱っているもの | おけさ柿(10月中旬〜)、ルレクチェ(11月下旬〜)、ミニ柿(今年は受付終了) |
吹上農園さんがあるのは、新潟県の佐渡島です。
農園さんの資料によると、佐渡島は日本海に浮かぶ島ですが、温暖で雪も少なく、果樹を育てるのに向いた土地なんだそうです。
おけさ柿のほか、ルレクチェやみかん、アスパラガスなども作られているとのこと。
そして吹上農園さんがあるのは、佐渡の羽茂(はもち)という地域。
ここは、おけさ柿を佐渡で広めた人物が出た土地でもあります。
つまり、おけさ柿の始まりの地で育った柿なんです。
※【参考】おけさ柿が佐渡で広まった歴史は、こちらで詳しく書いています。
同じおけさ柿でも、吹上さんのは「全然違う」

おけさ柿の品種は、平核無(ひらたねなし)。
全国でもよく作られている、ごく一般的な種なし柿です。
でも、吹上さんの柿を食べると、同じ平核無とは思えないんです。
食べたときに、とろっとしていて、濃い。
なめらかな果肉と、強い甘み。
うちのお客さんからも、
「炭酸ガスで渋抜きしたものとは比べ物になりません」
という声をいただいています。
では、何が違うのか。
農園さんからいただいた資料を読んで、僕なりに見えてきたのが、次の2つです。
- 土づくり
- 昔ながらのアルコール渋抜き
理由1:木材チップ・米ぬか・牡蠣殻の「土づくり」

吹上農園さんが、まずこだわっているのが土です。
資料には、こう書かれていました。
土にこだわり、木材チップ・米ぬか・牡蠣殻を混ぜた自然の有機堆肥を使用し、丁寧に育てています。
農園さんからいただいた写真を見ると、確かに、木のチップの中に、白い牡蠣の殻がたくさん混ざっています。
海に囲まれた佐渡島らしい土づくりですよね。
それから、柿づくりは1年中、作業が続くそうです。
| 季節 | 作業 |
|---|---|
| 春 | 摘蕾(てきらい):つぼみを減らす |
| 夏 | 摘果(てきか):実を減らす |
| 秋 | 収穫 |
| 冬 | 剪定(せんてい):枝を切る |
つぼみや実を減らすのは、残した実に栄養を集めて、大きく甘くするため。
1年をかけて、手間をかけて育てているんですね。
理由2:特注の機械でする「アルコール渋抜き」

おけさ柿は渋柿です。
そのままでは渋くて食べられないので、渋を抜いてから出荷します。
農園さんの資料によると、いま市場に出回っているおけさ柿のほとんどは、炭酸ガスで渋抜きされているそうです。
一度にたくさん、早く渋を抜ける方法です。
でも吹上農園さんは、アルコールで渋を抜く方法にこだわっています。
理由は、より甘さが引き出せるから。
しかも、そのために特注のアルコール噴霧機まで使っているんです。
資料に書かれていた流れは、こうです。
- 収穫
- 選果・箱詰め
- アルコールを噴霧
- 出荷
箱に詰めてからアルコールを吹きかけて、お届けするまでの間に、ゆっくりと渋が抜けていくんですね。
だから、届いた箱を開けるタイミングが大事になってくるんです。
※【参考】焼酎(アルコール)での渋抜きの仕組みは、こちらで詳しく書いています。
箱には「開箱予定日」が書いてあります

吹上農園さんのおけさ柿の箱には、「開箱予定日」が書かれています。
アルコールで渋を抜いている途中なので、届いてすぐには食べられないんです。
箱に書かれた日付を過ぎてから、開けて食べてください。
農園さんの資料には、おいしく食べるためのポイントも書かれていました。
- 出荷した直後は、サクッと硬めの食感
- とろけるような食感を楽しむなら、少し日を置いて、触ってみて好みのやわらかさになってから
- 冷蔵庫に入れると、熟すのを3〜4日ほど遅らせることができる
- 万が一、渋みが残っていたら、ビニール袋に入れて密封し、なるべく暖かい所に2〜3日置く
「待つのが面倒」と思われるかもしれません。
でも、お客さんのレビューには、
「待つ時間も美味しさのうち」
という言葉もありました。
僕も、本当にそう思います。
ミニ柿と、去年の大雨のこと

吹上農園さんとのエピソードで、忘れられない話があります。
何も聞かされずに届いた「ミニ柿」
2024年のことです。
吹上農園さんから柿が届いたんですが、事前に何も聞いていなかったので、「何だろう?」と思って箱を開けてみると――
鶏の卵くらいの、小さな柿が入っていました。
思わず、「うわー!かわいい!」と声に出してしまいました(笑)
平核無の突然変異で生まれた「ミニ柿」です。
食べてみると、これがめちゃくちゃ甘くて美味しい。
すぐに吹上さんに連絡して、「ぜひ、うちで取り扱わせてください!」とお願いしました。
去年の大雨
お返事は、「今年はもう予約がたくさん入っているので、来年であれば大丈夫ですよ」。
ところが、その翌年(2025年)の夏。
新潟は大雨で大きな被害を受けました。
吹上農園さんのご自宅も土砂崩れの被害に遭い、お庭が半分ほど削られてしまったそうです。
幸い、おけがはなく、畑への直接の被害もありませんでした。
それでも復旧作業に追われて、去年のミニ柿は断念することになりました。
2年越しで実現。でも……
そして今年。
「ミニ柿、今年はどうですか?」と連絡すると、「大丈夫ですよ」とのお返事。
2年越しで、ようやく受付を始められました。
ところが、受付を始めてすぐに注文が入り、その状況を吹上さんにお伝えしたところ――
「え!そんなに売れてるんですか!止めてください」
と言われてしまいました(笑)
突然変異の柿なので、そもそも木が少ないんですね。
今年は、受付を早めに締め切ることになりました。
来年からは、10件くらいを目安に受付をする予定です。
※【参考】ミニ柿のことは、こちらの記事で詳しく書いています。
家族でつないでいる農園

吹上農園さんは、家族で営んでいる農園です。
農園さんの資料によると、息子さんは東京でお仕事をされていて、2017年にUターンして就農されたそうです。
資料には、農園のモットーとして、こんな言葉が書かれていました。
佐渡の自然と共におけさ柿とルレクチエを育て、このおいしさをもっと多くの皆様に味わっていただき、『おいしい と しあわせ』を佐渡から日本全国へお届けしたい
そして、
「本当においしいものだけを届けたい」
という言葉も。
あの、とろっとした濃い柿の味を思い出すと、この言葉にすごく納得するんですよね。
ルレクチェも育てています

吹上農園さんは、柿だけでなく、新潟の西洋梨ルレクチェも育てています。
ルレクチェは、収穫してから追熟させて食べる洋梨。
吹上農園さんは、農園でしっかり追熟を進めてから発送してくださっています。
今年のルレクチェも、予約の受付が始まっています。
お届けは、11月下旬ごろからの予定です。
※【参考】ルレクチェについては、こちらで詳しく書いています。
お客さんからいただいた、おけさ柿のレビュー
最後に、吹上農園さんのおけさ柿を買ってくださったお客さんの声を紹介します。
吹上農園の「おけさ柿(八珍柿)」(新潟県佐渡島)
「ようやく食べ頃となり、ドキドキしながら開封すると、とっても大きくて綺麗な柿が詰まっていました!持った感じしっかりとした感触だったので、まだ少し早い?と思いながらも1つ頂いてみましたが、甘さといい風味といい食感といい、正に絶品!!感動しました。炭酸ガスで渋抜きしたものとは比べ物になりません。こんなに美味しい樽柿は久々です。やはり樽柿は新潟が1番ですね!来年も是非購入したいです。」
「昨年初めて購入してとっても美味しくいただきましたので今年も注文いたしました。焼酎で渋抜き、昔ながらのやり方というのが気に入っています。今日届いて11/8まで開封出来ませんが待つ時間も美味しさのうち。私用、実家の母用にと二箱注文しました。お味のレビューもまた投稿いたします。」
「親切に食べ頃が記載されておりお客様へ持って行く目安がわかるのでとても助かりました。」
「佐渡島の八珍柿は、毎年毎年楽しみにしてます。甘味かあって、ジュウシーで果肉もたっぷり。家族もお友達もいつも喜んでくれます。」
毎年楽しみにしてくださっている方が多いのも、吹上農園さんのおけさ柿の特徴です。
今年のおけさ柿は、10月中旬ごろからお届けの予定です。
まとめ:おけさ柿の始まりの地で、手間をかけて育てる柿

吹上農園さんのお話でした。
| ポイント | 内容 |
|---|---|
| 場所 | 新潟県佐渡市(佐渡島の羽茂) |
| どんな農園? | おけさ柿とルレクチェを育てる、家族経営の農園 |
| 土づくり | 木材チップ・米ぬか・牡蠣殻を混ぜた有機堆肥 |
| 渋抜き | 特注の噴霧機を使った、アルコールでの渋抜き |
| 食べ方 | 箱の「開箱予定日」を過ぎてから。待つ時間も美味しさのうち |
| エピソード | 何も聞かされずに届いたミニ柿、去年の大雨 |
| モットー | 「本当においしいものだけを届けたい」 |
同じおけさ柿でも、土と渋抜きに手間をかけると、ここまで違う。
吹上さんの柿を食べるたびに、そう思います。
今年も、箱を開ける日を楽しみに待ってもらえたら嬉しいです。
※【参考】これまでに紹介した農家さんの記事は、こちらです。
→ 秋山農園さん(山梨)消えゆく甲斐路と、生まれたての赤いぶどう
本日は以上です。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
ときわオンラインのヨシハマでした。
それでは〜!
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