
訳ありフルーツとは?見た目が悪いだけで味は同じ理由
こんにちは、ときわオンラインのヨシハマです。
先日、マルナカ農園の訳ありみかんの受付を開始しました。
それで、ふと思ったんです。
「訳あり商品って、そもそも何なのか」を、ちゃんと説明したことがなかったな、と。
うちには訳あり商品がたくさんあります。
みかん、柿、梨、ぶどう、河内晩柑――
でも、「訳あり」の中身をきちんと書いた記事が、1本もありませんでした。
今更かよ、と自分でも思うんですが(笑)
今日はそこを、根本からお話しします。
- 訳ありとは、結局なにが「訳あり」なのか
- なぜ見た目が悪くなるのか(4つの理由があります)
- 僕自身、マンゴー農園をやっていて分かること
- 小玉みかんが、今年から訳ありに入る理由(ここ、大事です)
- うちの訳あり商品の一覧
読み終わる頃には、「訳あり」の見え方が変わっていると思います。
それでは、いきましょう!
結論:見た目が悪いだけで、中身は同じです

先に結論を言います。
訳あり商品とは、「見た目」に理由があって、正規品として出せないもののことです。
裏を返すと――
中身は、正規品とまったく同じ。
同じ木で、同じ農家さんが、同じように育てた実です。
ただ、傷があったり、形が悪かったり、色にムラがあったり、小さかったりする。
それだけの理由で、贈答用や正規品の箱には入れられない。
だから価格を下げて、「訳あり」として販売する。
ここで、大事なことをひとつ。
「安いから味が落ちる」のではありません。
「見た目で弾かれたから、安くできる」んです。
順番が逆なんですね。
なぜ見た目が悪くなるのか【4つの理由】

では、なぜ見た目が悪くなるのか。
大きく分けると、4つあります。
| 理由 | 何が起きているか | 味への影響 |
|---|---|---|
| ① 傷 | 風で揺れた葉っぱや枝が実に当たって、こすれ傷になる | なし |
| ② 形 | 育つ途中で、ゆがんだりいびつになったりする | なし |
| ③ 色ムラ | 葉や枝の影になって日光が当たらず、色づきが悪い部分ができる | ほぼなし |
| ④ サイズ | 小さく育ってしまう。または大きすぎる | なし(むしろ小さいほうが濃いことも) |
① 傷は、ほとんどが「風」です
畑に立っていると分かるんですが、果物の実は、じっとしていません。
風が吹くと枝が揺れて、葉っぱが揺れる。
その葉っぱや枝が、実の表面に当たる。
何度も何度も当たると、そこがこすれて傷になります。
「風ずれ」と呼ばれる傷ですね。
皮の表面だけの話なので、中の果肉には何の影響もありません。
② 形は、育つ途中の「クセ」です
同じ枝になっていても、実によって形は変わります。
日当たり、栄養の行き方、隣の実との位置関係――
いろんな要因で、少しゆがんだり、片方だけ膨らんだりする実が出てきます。
これも外側の話で、中身は同じです。
③ 色ムラは、「影」です
果物の色づきには、日光が関係しています。
葉っぱの影、枝の影になった部分は、日光が当たりにくい。
すると、その部分だけ色が薄かったり、緑が残ったりします。
これが色ムラです。
日当たりが違えば、多少甘さに差が出ることはありますが、
「食べて分かるほどの差」になることは、ほとんどありません。
④ サイズは、それだけで訳ありになります
傷も色ムラもなくても、小さすぎる、大きすぎるというだけで、正規品の規格から外れます。
箱に決まった個数を詰める都合上、サイズが揃わないものは弾かれるんですね。
そして――
小さい実のほうが、味が濃いことがよくあります。
これについては、あとで詳しくお話しします。
僕もマンゴー農園をやっているので、よく分かります

うちは石垣島でときわマンゴー農園をやっています。
だから、この話は他人事ではないんです。
もちろん、農家としては訳ありを作らないつもりで育てています。
風が当たらないように工夫して、日当たりを考えて枝を管理して、
一つひとつの実を見ながら育てる。
でも――
それでも、どうしても出るんです。
風は止められません。
葉っぱの影は、なくせません。
同じ木の実でも、育ち方は一個ずつ違います。
これはもう、自然のことなので、仕方がないと思っています。
そして、ここが大事なところなんですが、
その実を、捨てるわけにはいかない。
味は、正規品とまったく同じなんです。
見た目だけで弾かれた実を、ちゃんと食べてもらえる形で届ける。
それが「訳あり」という売り方だと、僕は思っています。
訳ありは「安い」のではなく「安くできる」

もうひとつ、はっきりさせておきたいことがあります。
訳ありは、品質を落として安くしているのではありません。
| 比べるところ | 贈答用・正規品 | 訳あり |
|---|---|---|
| 味 | 同じ | 同じ |
| 育て方 | 同じ | 同じ |
| 見た目 | 揃っている | 傷・形・色ムラ・サイズ不揃いあり |
| 箱・梱包 | 化粧箱、詰め方も丁寧 | 簡易的 |
| 用途 | 贈り物 | 自宅用 |
| 価格 | 高い | 安い |
違うのは、見た目と箱だけです。
見た目を揃えるには、選別に手間がかかります。
一個ずつ見て、傷のないものだけを選んで、サイズを揃えて、きれいに詰める。
訳ありは、その手間を省ける。
だから安くできるんですね。
ただし、「何でも訳あり」ではありません
ここは誤解してほしくないところです。
農家さんは、訳ありにも「これは出せない」というラインを持っています。
- 傷が深くて、中まで傷んでいるもの
- 腐りかけているもの
- 味に影響が出るレベルで日焼けしているもの
こういうものは、訳ありにも入れません。
「見た目は悪いけれど、食べたら美味しい」
このラインを守っているから、訳ありとして売れるんです。
こだまみかんの話|今年から「訳ありみかん」に入ります

さて、ここからが今日いちばんお伝えしたかった話です。
マルナカ農園には、「こだまみかん」という大人気商品がありました。
小さなみかんだけを集めた商品で、
楽天・Yahoo!ショッピング・公式サイトを合わせて200件を超えるレビューをいただいています。
しかも、ほとんどが高評価。
> サイズはかなり小さめですが、コクがありとても甘く感じます。
> こんなに濃厚で甘くて美味しいみかんは、ここでしか購入できないと痛感しています。
> 大きさ以外は、頂き物の有田ミカンに負けていません。お買い得商品です。
「味が凝縮されている」「昔ながらのみかんの味」「小さくてかわいい」
そんな声を、本当にたくさんいただいてきました。
でも、今年から単独では販売しません
正直にお伝えします。
こだまみかんは、今年から単独の商品としては出しません。
理由は、育て方にあります。
「摘果」という作業のこと
みかんの栽培には、摘果(てきか)という作業があります。
実を大きくするために、間引く作業です。
たとえば、ひとつの枝に10個の実がなったとします。
そのままにしておくと、10個全部が小さいまま育ってしまう。
だから、3〜4個を落として、6〜7個に減らす。
すると、残った実に栄養が集中して、大きく育つ。
これは、みかんだけの話ではありません。
マンゴーも、梨も、桃も、果物全般でやっている作業です。
うちのマンゴー農園でも、もちろんやっています。
こだまみかんは、摘果をしないで育てていた
こだまみかんは、この摘果をあえてしないで育てていました。
摘果をしなければ、小さいみかんがたくさんできる。
それを「こだまみかん」として出していたんですね。
ところが――
数年続けるうちに、翌年に実がならなくなるという現象が起きました。
摘果をせずに小さい実をたくさんつけさせると、
木にものすごい負担がかかるんです。
その結果、次の年に実らない年が何回か出てしまった。
マルナカ農園の中野さんは、数年前からこのことを気にされていました。
そして今年、
「木に負担のかかる、この育て方はやめよう」
という判断をされました。
僕は、この判断をすごく正しいと思っています。
人気商品だからといって、木を疲れさせてまで作るのは、長い目で見れば誰も得をしない。
中野さんは、来年、再来年の木を見ている。
農家さんの、そういうところが好きなんですよね。
小玉は、これからも「訳ありみかん」の中に入ります
ただ、摘果をきちんとやっても、小さく育つみかんはどうしても出ます。
これまでのように大量には採れませんが、ゼロにはなりません。
そこで――
小さく実ったみかんは、「訳ありみかん」の中に入れて出す。
これが、今年からのマルナカ農園の訳ありみかんです。
以前の訳ありみかんとは、中身が少し変わります。
傷や色ムラのみかんに加えて、あの小玉が混ざってくる。
こだまみかんのファンだった方は、
訳ありみかんの中に、それを見つけてもらえると思います。
数は以前より少ないので、「たまに入っているラッキー」くらいで思っていただけると嬉しいです。
小さいフルーツは、味が濃い

さきほど少し触れましたが、ここで改めて。
小さい実のほうが、味が濃いことが多いんです。
理由はシンプルで、
実が小さいぶん、木から送られる栄養や糖分が、果実の中にぎゅっと集まりやすい。
結果として、甘みがはっきりして、コクのある味になります。
僕はこれを持論として、あちこちで言っています。
- 小玉みかんは、大玉より濃くて甘い
- ミニマンゴーは、予約開始から数時間で完売するほど人気
- こだまパインは、普通サイズより「こっちのほうが美味しいんじゃないか」と思うほど
- ミニ柿は、普通の柿の3分の1のサイズで味が濃い
農家さん自身も、「自分で食べるなら小玉」と言う方が多いんですよね。
初めて食べた方から、こんな声をよくいただきます。
「小玉みかんって、こんなに美味しかったんですね」
「今までサイズだけで選んでました」
小さい=味が薄いというイメージが、ひっくり返る瞬間です。
訳ありに小玉が入っているのは、マイナスではなく、むしろプラスだと思ってください。
※【参考】ミニ柿の話はこちらに書いています。
うちの訳あり商品一覧

いま受付中の訳あり商品を、まとめておきます。
| 商品 | 農家さん | 訳ありの内容 | 時期 |
|---|---|---|---|
| 訳ありみかん 5kg・10kg | マルナカ農園(愛媛) | 傷・色ムラ・小玉 | 11月上旬〜1月下旬 |
| 極早生みかん 訳あり | マルナカ農園(愛媛) | 傷・色ムラ・サイズ | 9月下旬〜10月下旬 |
| 河内晩柑 訳あり 5kg・10kg | マルナカ農園(愛媛) | 傷・サイズ不揃い | 受付中 |
| 富有柿 訳あり 4kg | せっきーファーム(岐阜) | 傷・色ムラ | 11月中旬〜12月中旬 |
| 二十世紀梨 訳あり 3〜10kg | まえた農園(鳥取) | 傷・サイズ不揃い | 9月 |
| あたご梨 訳あり 5kg | 工藤果樹園(三重) | 傷・形 | 11月上旬〜2月中旬 |
| サンシャインレッド 訳あり | 秋山農園(山梨) | 粒の大きさ・房の形 | 9月上旬〜 |
それぞれの商品ページはこちらです。
訳ありが向いている人、向いていない人

最後に、正直なところを書いておきます。
● 訳ありが向いている方
- 自宅用で、たくさん食べたい
- 見た目より味と量を重視する
- ジャムやジュースなど、加工にも使いたい
- 小玉が好き(味が濃いのを知っている)
● 訳ありが向いていない方
- 贈り物にする
- 箱を開けたときの見た目を大事にしたい
- サイズを揃えて食べたい
贈り物なら、正規品を選んでください。
これは本当にそう思います。
訳ありは「自宅で、気兼ねなく、たっぷり食べる」ための商品です。
その使い分けさえ間違えなければ、
訳ありは、いちばんお得なフルーツの買い方だと思っています。
まとめ:中身は同じ。だから、お得です

今日のお話を、まとめますね。
- 訳ありとは、見た目に理由があって正規品に入れられないもの。中身は同じ
- 見た目が悪くなる理由は「傷」「形」「色ムラ」「サイズ」の4つ
- 傷はほとんどが風。葉や枝が実に当たってこすれる
- 農家としては訳ありを作らないつもりで育てても、どうしても出る。自然のこと
- 安いのは品質を落としたからではなく、選別の手間を省けるから
- 農家さんは訳ありにも「これは出せない」というラインを持っている
- こだまみかんは、摘果をしないと木に負担がかかるため、今年から単独販売をやめた
- 小さく育ったみかんは、これからは「訳ありみかん」の中に入る
- 小さい実は味が濃い。小玉が入っているのはむしろプラス
- 贈り物なら正規品、自宅用なら訳あり
「訳あり」という言葉は、ちょっと損をしている気がします。
「訳」の中身を知ってしまえば、ただの「見た目が不揃いな、同じ果物」なんですよね。
そして今年のマルナカ農園の訳ありみかんには、あのこだまみかんが混ざっています。
木を守るために形を変えた、中野さんの判断ごと、味わってもらえたら嬉しいです。
本日は以上です。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
ときわオンラインのヨシハマでした。
それでは〜!
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