
こんにちは、ときわオンラインのヨシハマです。
梅の季節になると、毎年こんなことを思うんですよ。
「この香り、ほんまに食べてみたい…!」
完熟梅を箱で受け取った瞬間、部屋中に広がるあの甘くてフルーティーな香り。
桃みたいな香りがして、思わず「これ、そのまま食べたら美味しいんじゃないの?」ってなりますよね(笑)。
でも、一方で「梅って毒があるって聞いたことあるし、大丈夫なのかな…」という不安もある。
今日は、その疑問にしっかり答えていきたいと思います。
完熟梅をそのまま食べると何が起きるのか。
毒性はどうなのか、食べたらどんな味がするのか、注意点は何か。
和歌山の無農薬梅農家・グリーンジャンクションさんと10年近くお付き合いしてきた僕が、リサーチした情報をもとに正直にお伝えします。
完熟梅とは?青梅との違いをおさらい

まず、完熟梅がどういうものかをサラッとおさらいしておきましょう。
梅には大きく分けて「青梅」と「完熟梅」の2つがあります。
青梅は、まだ熟していない緑色の梅です。
果肉が硬くて、梅酒・梅シロップ・カリカリ梅などに使われます。
完熟梅は、青梅がさらに熟して黄色〜オレンジ色に変わった状態の梅です。
果肉が柔らかくなって、桃を思わせるような甘い香りが漂います。
見た目だけでいうと、完熟梅って本当に「フルーツ」って感じがするんですよね。
スーパーではほぼ見かけないのですが、農家さんから直送でもらうと、その香りに毎回感動します。
当店でも取り扱っている和歌山・グリーンジャンクションの田村さん(農業歴20年、無農薬一筋16年)が教えてくれたんですが、
「無農薬だと果実の毛穴が塞がれないから、完熟したときの香りが特別に強く出るんですよ」
とのこと。
農薬を使わないことで、完熟梅本来の香りが存分に発揮される。
それがあの、箱を開けた瞬間に部屋中に漂う芳醇な香りの正体なんですね。
完熟梅に毒(アミグダリン)は残っているの?
さて、本題です。
まず「毒性」についてはっきりさせておきましょう。
前回の記事で、青梅の毒について詳しく解説しましたが、青梅にはアミグダリンという青酸配糖体が含まれています。
このアミグダリンは、体内の酵素によって分解されると「青酸(シアン化水素)」という有毒物質を発生させます。
それが、「青梅を生で食べるのは危ない」と言われる理由です。
※【参考】青梅を生で食べると危険な理由について詳しくはこちら。
→ 青梅を生で食べると危険な理由|毒の正体・症状・安全な食べ方を徹底解説
では、完熟梅はどうなのか。
農林水産省をはじめとする公的機関も認めているのですが、梅は熟す過程でアミグダリンが分解されていき、完熟した果肉ではほぼ消失します。
これは植物として理にかなった仕組みなんですよね。
青梅の段階では「まだ食べるな」と毒でシグナルを出しておいて、種が十分に育った完熟の段階で毒を消して「食べていいよ」と合図する。
動物に食べてもらって種を遠くに運んでもらうための、自然の戦略なんです。
なので、しっかりと熟した完熟梅の果肉は、毒性の観点からは食べても問題ありません。
種だけは要注意!完熟梅でも気をつけたいこと
ただし、一点だけ絶対に覚えておいてほしいことがあります。
それは、種の中身(仁)は食べないこと。
果肉に比べて、梅の種にはアミグダリンが多く含まれていると言われています(青梅の場合、果肉の10〜20倍とも)。
完熟梅でも、種を割って中の仁をわざわざ食べるのは避けた方が無難です。
完熟梅をそのまま食べる場合は、果肉だけを食べて、種はしっかり取り除いてください。
これさえ守れば、完熟梅の果肉は安全です。
完熟梅をそのまま食べると…正直どんな味?

さて、毒性の話が片付いたところで、肝心の「味」の話をしましょう(笑)。
完熟梅をそのまま食べると、どんな感じなのか。
結論からいうと。
めちゃくちゃ酸っぱいです(笑)。
あの桃みたいな甘い香りに誘われて口に入れると、強烈な酸味でびっくりする方がほとんどだと思います。
味の雰囲気でいうと、スモモやアンズに近い感じ。
甘みもほんのりあるんですが、それを上回るクエン酸の酸味があります。
「すっぱ!でも、これクセになるな…」
という感じで、好きな人は好きなんですよね。
実際に完熟梅を生食で楽しんでいる方もいて、「梅をそのままかじると美味しい」という声もあります。
ただ、万人受けするかというと、うーん、酸っぱいものが苦手な方には正直きつい(笑)。
「桃みたいに甘いはずだ!」と思って食べると、かなりギャップを感じると思います。
完熟梅をそのまま食べた場合、身体への影響は?
完熟梅はクエン酸をはじめとする有機酸が豊富に含まれています。
少量なら問題ないんですが、胃が弱い方が多めに食べると胃に負担がかかることがあります。
クエン酸は刺激が強い成分なので、一度にたくさん食べると、胃酸過多で胃が痛くなったり、胸やけを感じたりすることも。
特に空腹時に食べるのはおすすめしません。
食べ過ぎなければ大丈夫ですが、胃が弱い方や、もともと胃炎がある方は特に注意してください。
少量をちょっとずつ楽しむ分には問題ありませんよ。
※【参考】梅に含まれる栄養素について詳しく知りたい方はこちらもどうぞ。
→ 梅の栄養素を調べてみた!青梅・完熟梅・梅酒・梅シロップで何が変わるの?
じゃあ、なぜ完熟梅はみんな加工するの?

「完熟梅は食べられるのに、なんでそのまま食べないの?」
という疑問が出てくると思います。
理由は大きく3つです。
① 加工した方が格段においしいから
生で食べると強い酸味で「うわっ!」となりますが、塩や砂糖で漬けることで、あの深みのある梅の旨みが引き出されます。
梅干しにした完熟南高梅の「とろけるような食感」は、生食では絶対に味わえないものです。
② 傷みやすいから
完熟した梅はとても柔らかく、収穫後すぐに加工しないといけません。
農家さんも「完熟梅は時間との戦い」と言うくらい、足が早い。
生食するにしても、できるだけ早く食べる必要があります。
③ 完熟梅で梅酒を作ると最強だから(笑)
これ、実は僕の個人的な体験談なんですが。
先日、8年分の梅酒を飲み比べするイベントをやったんですよ。
家族や友人11人で、7種類の梅酒を試飲して採点(笑)。
その結果、ダントツの1位だったのが「ジン+氷砂糖+完熟梅」で仕込んだ梅酒でした!
参加者全員が「香りが段違い!飲みやすい!」と絶賛していました。
完熟梅を使うと、あのフルーティーな香りが梅酒にそのまま移るんですよね。
青梅で作る梅酒とは、香りがまったく違います。
完熟梅の香りって、生食よりも加工した方が100倍引き立つんです(笑)。
完熟梅はいつ手に入る?旬の時期
完熟梅は青梅よりも遅い時期に出てきます。
当店で取り扱っている和歌山産の完熟南高梅は、6月下旬〜8月上旬が出荷時期です。
青梅は5月下旬〜6月中旬が旬なので、完熟梅はそれより1ヶ月ほど遅れてやってくる感じですね。
スーパーではほぼ手に入らない「木成り完熟梅(きなりかんじゅくうめ)」は、農家さんが木の上でしっかり完熟させてから収穫したもの。
レビューでも「箱を開けた瞬間の香りに感動した」「人生で一番美味しい梅干しができた」という声が毎年寄せられています。
完熟南高梅の旬は短いので、見つけたら早めに注文するのがおすすめですよ。
まとめ
今日のポイントをまとめます。
- 完熟梅の果肉は、熟す過程でアミグダリンが分解されるため、毒性の心配はほぼありません
- 種の中身(仁)は食べないこと(完熟梅でも念のため避けた方が無難)
- そのまま食べるとめちゃくちゃ酸っぱい。スモモ・アンズに近い味
- 胃が弱い方はクエン酸の影響で胃に負担がかかる場合があるので食べ過ぎ注意
- 完熟梅は加工するのが一番!梅干し・梅酒・梅シロップにするとその真価を発揮します
完熟梅のあの香りは、本当に特別なものがあります。
「そのまま食べたい気持ち」はよくわかるんですが(笑)、せっかくなら梅干しや梅酒にして、最高の形で楽しんでみてください。
本日は以上です。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
ときわオンラインのヨシハマでした。
それでは〜!
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