こんにちは、ときわオンラインのヨシハマです。
「柿の産地といえば、どこ?」
と聞かれたら、どこを思い浮かべますか?
富有柿が生まれた岐阜県や、柿の名所が多い奈良県を思い浮かべる方も多いと思います。
でも実は、柿の生産量日本一は、和歌山県なんです。
今日は、農林水産省の最新の統計をもとに、
- 柿の生産量ランキング(都道府県別)
- それぞれの産地で、どんな柿が作られているのか
- うちのショップでお届けしている、各産地の柿
を、果物屋の目線で紹介します。
産地ごとに、作っている柿の種類がまったくちがうのが、おもしろいところなんですよ。
それでは、いきましょう!
柿の生産量ランキング(2025年産)
農林水産省が2026年4月に発表した、2025年(令和7年)産の柿の収穫量です。
| 順位 | 都道府県 | 収穫量 | 全国に占める割合 |
|---|---|---|---|
| 1位 | 和歌山県 | 4万200t | 22% |
| 2位 | 奈良県 | 2万5,900t | 14% |
| 3位 | 福岡県 | 1万3,600t | 8% |
| 4位 | 岐阜県 | 1万1,600t | 6% |
| 5位 | 愛知県 | 1万300t | 6% |
※全国の収穫量は17万9,600t。2025年産の数字は「概数」で、あとで確定値が発表されます。
この上位5県で、全国の約6割を占めています。
ちなみに2025年は、前の年より7%多くとれました。
前の年(2024年)は、カメムシの被害で収穫量が少なかったんですが、2025年は被害が減ったそうです。
それぞれの県で、どんな品種がいちばん多く作られているのかも見ていきます。
※品種ごとの収穫量は、国の統計には出ていません。ここでは、2025年の県の収穫量を、品種ごとの栽培面積の割合(農林水産省「特産果樹生産動態等調査」2023年産)で分けた目安を書いています。
ここからは、1位から順番に見ていきましょう。
1位 和歌山県:渋柿が約8割の「種なし柿の県」
和歌山県の柿の収穫量は、4万200t。
全国の5個に1個以上が、和歌山県の柿ということになります。
和歌山県で多い品種ベスト3
| 順位 | 品種 | 面積の割合 | 収穫量の目安 |
|---|---|---|---|
| 1位 | 刀根早生(渋柿) | 約51% | 約2万400t |
| 2位 | 富有(甘柿) | 約16% | 約6,300t |
| 3位 | 平核無(渋柿) | 約14% | 約5,800t |
1位の刀根早生(とねわせ)だけで、和歌山県の柿の約半分。
刀根早生は、渋を抜いてから出荷される種なし柿です。
3位の平核無も、同じく種なしの渋柿。
ちなみに4位は、和歌山県の紀の川市で生まれた中谷早生(なかたにわせ)(約7%)で、これも種なしの渋柿です。
和歌山県の柿は、約8割が渋柿。
スーパーで見かける種なし柿も、和歌山県産のものがよくありますね。
地元の直売所で、バケツいっぱい800円
和歌山県の柿で、忘れられない思い出があります。
以前、和歌山県で、地元の人しか来ないような、農家さんの小さな直売所を見つけたことがあります。
「こんなところに直売所がある!」と思って、見に行ってみました。
そこに、バケツいっぱいの柿が置いてあったんです。
3kgくらい……いや、もっとあったかもしれません。
皮に傷があって見た目がちょっと悪いので、訳ありとして売られていたんですが、その値段が、なんとバケツひとつ800円。
「なんだこれ、安すぎる!」
と思わず買って、段ボール箱に詰め替えて、石垣島の実家「ときわマンゴー農園」に大量に送りました。
石垣島は暖かすぎて、柿がなかなか実らないんです。
でも、うちの母は、フルーツの中でいちばん好きなのは柿だと、いつも言っているんですね。
柿の本場・和歌山ならではの、うれしい出会いでした。
うちでお届けしている、和歌山の柿
和歌山県の紀の川市には、うちでお世話になっているグリーンジャンクションさんがいます。
無農薬の種なし柿や、梨のような食感の太秋柿、木の上で渋を抜く紀ノ川柿など、いろいろな柿を育てています。
→ グリーンジャンクション(和歌山)の無農薬の種なし柿はこちら
→ グリーンジャンクション(和歌山)の紀ノ川柿 ブラックスターはこちら
参考
【参考】刀根早生が生まれた話は、こちらで詳しく書いています。
【参考】紀ノ川柿の果肉が黒い理由は、こちらです。
2位 奈良県:甘柿が約7割の「富有柿の県」
2位の奈良県は、2万5,900t。
和歌山県とあわせると、この2県だけで全国の37%になります。
おもしろいのは、すぐ隣の県なのに、作っている柿がまったくちがうこと。
奈良県で多い品種ベスト3
| 順位 | 品種 | 面積の割合 | 収穫量の目安 |
|---|---|---|---|
| 1位 | 富有(甘柿) | 約51% | 約1万3,300t |
| 2位 | 刀根早生(渋柿) | 約21% | 約5,400t |
| 3位 | 松本早生富有(甘柿) | 約13% | 約3,400t |
奈良県は、和歌山県とは反対に約7割が甘柿で、富有柿が約半分を占めています。
3位の松本早生富有は、富有柿とほぼ同じ味で、富有柿より1か月ほど早くとれる品種だそうです。
2位には刀根早生も入っていて、種なし柿も作られています。
奈良県の柿の産地は、五條市や西吉野のあたり。
五條市には、柿の博物館もあるんだとか。
実は僕も、初めて干し柿を作ったときに、五條市にあるJAの直売所まで柿を買いに行きました。
干し柿用の「江戸柿」という柿で、品種がたくさん並んでいて、さすが柿の本場という直売所でした。
参考
【参考】奈良で買った柿で作った干し柿の話は、こちらです。
3位 福岡県:新品種「秋王」のふるさと
3位の福岡県は、1万3,600t。
福岡県で多い品種ベスト3
| 順位 | 品種 | 面積の割合 | 収穫量の目安 |
|---|---|---|---|
| 1位 | 富有(甘柿) | 約56% | 約7,600t |
| 2位 | 松本早生富有(甘柿) | 約18% | 約2,500t |
| 3位 | 太秋(甘柿) | 約9% | 約1,200t |
福岡県は、ほぼ全部が甘柿。
3位には、梨のようなサクサク食感の太秋柿が入っています。
新品種「秋王」のふるさと
福岡県でもうひとつ注目なのが、秋王(あきおう)という新しい品種です。
福岡県が11年かけて作った、種なしの甘柿で、福岡県の中でしか作ることができない柿なんです。
僕の柿ランキングでは、味だけで言えば1位でもいいくらいの柿で、2位にしています。
秋王は、品種のランキングではまだ5位(約6%・約800t)。
それだけ、まだまだ貴重な柿なんですね。
うちでは、福岡県久留米市の井上農園さんの秋王をお届けしています。
参考
【参考】秋王が生まれるまでの話は、こちらです。
4位 岐阜県:「富有柿」が生まれた県
4位の岐阜県は、1万1,600t。
岐阜県で多い品種ベスト3
| 順位 | 品種 | 面積の割合 | 収穫量の目安 |
|---|---|---|---|
| 1位 | 富有(甘柿) | 約76% | 約8,800t |
| 2位 | 松本早生富有(甘柿) | 約9% | 約1,000t |
| 3位 | 太秋(甘柿) | 約3% | 約300t |
岐阜県は、なんと柿の4本に3本が富有柿。
それもそのはず、岐阜県は甘柿の王様富有柿が生まれた県です。
富有柿のふるさとは、岐阜県の瑞穂市。
写真は、瑞穂市に残る「富有柿之母木」です。市の天然記念物になっています。
うちでは、その瑞穂市で約500本の柿の木を育てる、柿専門の農家せっきーファームさんの富有柿をお届けしています。
→ せっきーファーム(岐阜)の富有柿(訳あり)4kgはこちら
→ せっきーファーム(岐阜)の富有柿(贈答用)3.5kgはこちら
参考
【参考】富有柿が生まれた歴史は、こちらです。
【参考】せっきーファームさんのことは、こちらで紹介しています。
5位 愛知県:四角い「次郎柿」の産地
5位の愛知県は、1万300t。
愛知県で多い品種ベスト3
| 順位 | 品種 | 面積の割合 | 収穫量の目安 |
|---|---|---|---|
| 1位 | 早生系の次郎(甘柿) | 約57% | 約5,900t |
| 2位 | 富有(甘柿) | 約12% | 約1,300t |
| 3位 | 次郎(甘柿) | 約11% | 約1,100t |
1位の「早生系の次郎」は、次郎柿の中でも早く実るタイプ(前川次郎など)。
3位の次郎とあわせると、愛知県の柿の約7割が次郎柿です。
ちなみに4位は、筆の穂先のような形をした「筆柿」(約10%)。愛知県幸田町の特産で、富有柿や次郎柿より1か月ほど早く出荷できる柿だそうです。
愛知県といえば、やっぱり上から見ると四角い甘柿、次郎柿ですね。
とくに豊橋市は、次郎柿の生産量が日本一の産地と言われています。
次郎柿が生まれたのは、お隣の静岡県の森町。
東海地方は、次郎柿の一大産地なんですね。
参考
【参考】次郎柿のことは、こちらで詳しく書いています。
ほかにもある、柿の名産地
ランキングの上位には入っていなくても、柿の名産地はまだまだあります。
| 産地 | 有名な柿 |
|---|---|
| 新潟県(佐渡島) | 種なしの「おけさ柿(八珍柿)」 |
| 山形県 | 種なしの「庄内柿」 |
| 山梨県 | 干し柿の「枯露柿(ころがき)」や「あんぽ柿」 |
| 長野県 | 小ぶりな干し柿の「市田柿」 |
| 静岡県 | 次郎柿の生まれ故郷 |
新潟県は、2024年産のランキングでは5位に入っていました。
うちでは、新潟県・佐渡島の吹上農園さんの「おけさ柿(八珍柿)」と、山梨県の秋山農園さんの「あんぽ柿」もお届けしています。
まとめ:柿の産地は「どんな柿か」で選ぶと楽しい
| 順位 | 都道府県 | いちばん多い品種 | 特徴 |
|---|---|---|---|
| 1位 | 和歌山県 | 刀根早生(約51%) | 渋柿が約8割の、種なし柿の県 |
| 2位 | 奈良県 | 富有(約51%) | 甘柿が約7割 |
| 3位 | 福岡県 | 富有(約56%) | 新品種秋王のふるさと |
| 4位 | 岐阜県 | 富有(約76%) | 富有柿が生まれた県 |
| 5位 | 愛知県 | 次郎(2つあわせて約7割) | 四角い次郎柿の産地 |
同じ柿でも、産地によって作っている品種がまったくちがいます。
「種なし柿なら和歌山」「富有柿なら奈良や岐阜」というように、産地で選んでみるのも、柿の楽しみ方のひとつだと思います。
本日は以上です。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
ときわオンラインのヨシハマでした。
それでは〜!
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