フルーツショップ「ときわオンライン」の店長日記。旬のフルーツ、カット方法、保存方法、などフルーツ情報を書いています

果物語(くだものがたり)

柿ジャムの作り方!材料3つと渋戻りを防ぐコツ

こんにちは、ときわオンラインのヨシハマです。

柿をたくさんいただいて、こうなっていませんか。

「柔らかくなりすぎて、そのままだと食べにくい・・・」

わかります。

柿って、硬いうちは日持ちするのに、食べ頃を過ぎると一気にきますよね。

気づいたら、指で持てないくらいトロトロ(笑)

でも、捨てないでください。

その熟れすぎた柿こそ、ジャムの最高の材料です。

しかも柿ジャムは、

  • 材料はたった3つ
  • 煮るだけで作れる
  • 熟した柿を使うから、砂糖が少なくて済む

という、いいことづくめ。

今日は、果物屋の目線で柿ジャムの作り方をお伝えします。

そして、ネット上のレシピではあまり触れられていない、意外な落とし穴についても正直に書きますね。

これを知らないと、「なんか渋い・・・」という失敗が起きます。

それでは、いきましょう!


柿ジャムは「熟れすぎた柿」の救済策として最強です

まず、いちばん伝えたいこと。

柿ジャムは、いい柿で作るものではありません。

いや、もちろん作ってもいいんですが(笑)

本領を発揮するのは、

「柔らかくなりすぎて、そのまま食べるにはちょっと・・・」

という柿を使ったときです。

理由は3つあります。

① もう甘くなりきっている

熟した柿は糖度が上がりきっているので、砂糖が少なくて済みます

果物本来の甘さで作れるんですね。

② 皮がむきやすく、つぶしやすい

硬い柿だと刻む手間がかかりますが、熟した柿はスプーンでこそげるだけ。

下ごしらえがラクです。

③ 捨てずに済む

これがいちばん大きいかもしれません。

トロトロの柿って、食べ切れないと本当にもったいないんですよ。

農家さんが1年かけて育てたものですから。

ジャムにすれば、無駄なく最後まで美味しく食べきれます。


材料は3つだけ

必要なものは、これだけです。

材料 分量の目安 役割
熟した柿(正味) 400g(中くらい3個ほど) 主役
砂糖 120〜160g(柿の30〜40%) 甘みと保存性
レモン汁 大さじ1 味を締める・色をきれいに

砂糖の量は、お好みで調整してください。

しっかり保存したいなら40%、さっぱりさせたいなら30%が目安です。

ただし覚えておいてほしいのは、砂糖は保存料でもあるということ。

減らすほど日持ちは短くなります。

甘さ控えめで作ったら、その分早めに食べきってくださいね。


作り方【4ステップ】

ステップ1:柿の下ごしらえ

皮をむいて、種とヘタを取り除きます。

熟した柿なら、半分に切ってスプーンで果肉をすくうのがいちばんラクです。

食感を残したければ1cm角に、なめらかにしたければフォークでつぶすか、ミキサーへ。

僕は少し果肉感が残っているほうが好きですね。

ステップ2:砂糖をまぶして、30分置く

鍋に柿と砂糖を入れて、軽く混ぜます。

そのまま30分ほど放置

すると、柿から水分が出てきます。

この工程を飛ばさないでください。

焦げつきにくくなりますし、味のなじみが全然違います。

ステップ3:中火で煮詰める

火にかけて、木べらで混ぜながら煮詰めていきます。

アクが出たら取ってください。

目安は15〜20分

柿は水分が多いので、思ったより時間がかかります。

とろみの見極め方は、

「木べらで鍋底をなぞったとき、道ができて数秒残る」

くらい。

冷めるともう少し固くなるので、ちょっとゆるいかな、で火を止めるのがコツです。

煮詰めすぎると、冷えたときにカチカチになってしまいます。

ステップ4:レモン汁を入れて、仕上げ

火を止める直前に、レモン汁を加えてひと混ぜ。

これで完成です。

熱いうちに、煮沸消毒した瓶に詰めましょう。

作業時間は、下ごしらえを入れても30分ちょっと

思ったより簡単でしょう?


意外な落とし穴:渋抜きした柿は「渋みが戻る」ことがあります

ここからが、この記事でいちばん伝えたい話です。

柿ジャムを作った人の中に、こういう体験をした方がいます。

「作ったときは普通だったのに、あとで食べたら渋くなっていた」

これ、気のせいではありません。

実際に起こる現象です。

なぜ渋みが戻るのか

前提として、市販の種なし柿の多くは、もともと渋柿を渋抜きしたものです。

そして渋抜きというのは、渋み成分であるタンニンを

「水に溶ける状態」から「水に溶けない状態」に変える

作業なんですね。

タンニンは減っていません。溶けなくなっているだけです。

ここが重要で――

この不溶性タンニンは、酸と加熱によって、また水に溶ける状態に戻ることがある。

ジャム作りって、まさにその条件がそろっているんですよ。

レモン汁(酸)+ 長時間の加熱。

つまり、せっかく閉じ込めた渋が、また開いてしまうことがあるわけです。

これは日本植物生理学会でも、ジャム製造での渋戻りとして説明されている現象です。

どうすれば防げるのか

対策は、そんなに難しくありません。

① 完熟した甘柿・完全に渋が抜けた柿を使う

熟しきった柿ほど、タンニンがしっかり不溶化しています。

「渋抜きしたばかりの柿」より、トロトロに熟した柿のほうが安全です。

② レモン汁を入れすぎない・最後に入れる

酸が引き金になるので、煮ている間ずっと酸性にしない

レモン汁は火を止める直前に入れる。

これだけでリスクが下がります。

③ 煮詰めすぎない

加熱時間が長いほどリスクが上がります。

15〜20分を目安に、だらだら煮ない。

④ 心配なら、少量で試す

初めての柿で作るときは、まず1個分だけ試作してみてください。

一晩置いて味が変わらなければ、安心して本番にいけます。

もし渋くなってしまったら

がっかりしますが、まだ手はあります。

牛乳や生クリーム、ヨーグルトと合わせてください。

乳製品のタンパク質がタンニンと結びついて、渋みを感じにくくしてくれます。

ヨーグルトに混ぜる、パンにバターと一緒に塗る、生クリームと合わせてムースにする。

意外とおいしく着地しますよ(笑)

※【参考】渋抜きの仕組みそのものについては、こちらの記事で詳しく解説しています。ジャムの渋戻りも理解しやすくなります。
柿の渋抜き4つの方法!焼酎・湯・干し柿を比較


保存方法と、日持ちの目安

作った柿ジャムは、こう保存してください。

保存方法 日持ちの目安 ポイント
冷蔵(清潔な瓶) 2週間ほど 砂糖控えめなら1週間で食べきる
冷凍 1〜2ヶ月 小分けにすると使いやすい

長く置きたいなら、煮沸消毒した瓶に熱いうちに詰めて、逆さにして冷ます

これだけで日持ちがぐっと伸びます。

取り出すときは、必ず清潔なスプーンで

濡れたスプーンや使いかけのスプーンを入れると、そこからカビます。

これ、本当によくある失敗なので気をつけてくださいね。


柿ジャムのおすすめの食べ方

せっかく作ったので、楽しみ方も。

● トーストにバターと一緒に

王道です。柿のやさしい甘さとバターの塩気が合います。

● ヨーグルトに

さきほどお話しした通り、乳製品との相性は理論的にも抜群。

朝ごはんが一気に華やかになります。

● クリームチーズと合わせて

これ、めちゃくちゃおすすめです。

クラッカーにクリームチーズを塗って、柿ジャムをちょこん。

ワインのおつまみになります。

大人の食べ方ですね。

● 肉料理のソースに

ローストポークやチキンに添えると、フルーツソースとして機能します。

柿の上品な甘さが、意外なほど肉に合うんですよ。

※【参考】ジャム作りの基本を別のフルーツでも知りたい方は、レモンジャムの記事もどうぞ。柑橘ならではのコツをまとめています。
レモンジャムの作り方


まとめ:熟れすぎた柿こそ、ジャムにしましょう

今日のお話を、まとめますね。

  • 柿ジャムは「熟れすぎた柿」の救済策。むしろそのほうが美味しい
  • 材料は柿・砂糖・レモン汁の3つだけ
  • 砂糖は柿の30〜40%。減らすほど日持ちは短くなる
  • 砂糖をまぶして30分置いてから煮ると失敗しにくい
  • 煮詰めは15〜20分。ゆるいかな、で火を止める
  • ⚠️ 渋抜き柿は、酸+加熱で渋みが戻ることがある
  • 対策は「完熟を使う・レモンは最後・煮詰めすぎない」
  • 渋くなったら乳製品と合わせれば、ちゃんと美味しく食べられる

柿ジャムって、作ってみると本当に簡単です。

そして何より、もう食べきれないと思っていた柿が、しばらく楽しめる形に変わるのが嬉しいんですよね。

農家さんが手をかけて育てた柿を、最後の一個まで美味しく。

そういう食べ方、僕はすごく好きです。

そして、ジャムにするならもちろん、元の柿が美味しいほど仕上がりも美味しくなります

うちのショップでは、種なしで食べやすい秋王、木の上で完熟させた紀ノ川柿、王道の富有柿など、農家直送の柿を取りそろえています。

たっぷり届いたら、半分は生で、残りはジャムに。

そんな贅沢な楽しみ方、ぜひ試してみてください。

農家直送の美味しい柿はこちらからご覧いただけます

 

※【参考】ジャムにする前に、まずは凍らせて食べるのもおすすめです。こちらもどうぞ。
柿は冷凍できる?とろける柿シャーベットの作り方


本日は以上です。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
ときわオンラインのヨシハマでした。
それでは〜!

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