こんにちは、ときわオンラインのヨシハマです。
果物屋をやっていると、冬にいちばん多く聞かれる質問があります。
「結局、どのみかんが一番おいしいんですか?」
これ、答えるのがすごく難しいんです。
というのも、時期によって主役が入れ替わるから。
11月においしいみかんと、2月においしいみかんは、まったく別物なんですね。
しかも「みかん」とひとくくりにされがちですが、
温州みかんだけで100品種以上あります。
さらに、せとか・甘平・紅まどんな・デコポン・・・
こういった柑橘まで含めると、もう把握しきれないくらい。
でも、大丈夫です。
時期で区切って覚えれば、驚くほどスッキリします。
今日は、うちが実際に扱っている品種を中心に、
- 温州みかんの4分類と代表品種
- 11月〜4月まで、時期別の主役カレンダー
- 味のタイプ別(甘い・酸っぱい・食べやすい)
- 果物屋が選ぶ、迷ったときの1品種
まで、まるっと整理しました。
この記事を見れば「今月はこれ」が分かるようになります。
それでは、いきましょう!
まず、みかんは大きく2つに分けて考える
品種の話に入る前に、頭の整理をしておきましょう。
冬に出回る柑橘は、ざっくり2種類に分けられます。
① 温州みかん(うんしゅうみかん)
いわゆる「こたつのみかん」です。皮が薄くて手で剥ける、あれ。
② それ以外の柑橘(中晩柑)
せとか、甘平、デコポン、紅まどんな、八朔など。
温州みかんより遅れて、冬から春にかけて登場します。
この2つは、旬の時期が違います。
- 温州みかん:9月下旬〜1月下旬
- その他の柑橘:12月〜4月
つまり――
年末までは温州みかん、年明けからは中晩柑。
このリレーが分かるだけで、みかん選びは一気にラクになります。
温州みかんの4分類
温州みかんは、収穫時期で4つに分かれます。
| 分類 | 時期 | 代表品種 | 味の傾向 |
|---|---|---|---|
| 極早生(ごくわせ) | 9月下旬〜10月下旬 | 日南1号、上野早生、岩崎早生 | 爽やかな酸味。皮に緑が残る |
| 早生(わせ) | 10月下旬〜12月 | 宮川早生、興津早生、田口早生 | バランス型。流通量が最多 |
| 中生(なかて) | 11月下旬〜12月下旬 | 南柑20号、大津4号 | 酸味が落ち着き、香りが増す |
| 晩生(おくて) | 12月後半〜3月 | 青島温州、十万温州 | 大玉で濃厚。貯蔵で甘みが増す |
スーパーではまず品種名が表示されないので、
「今は極早生の時期だな」と時期で判断するのが現実的です。
※【参考】4分類の詳しい違いと選び方は、こちらでまとめています。
時期別・主役カレンダー
ここが本題です。
うちが扱っている品種を中心に、いつ何が主役かを並べました。
| 時期 | 主役の品種 | ひとこと |
|---|---|---|
| 9月下旬〜10月下旬 | 極早生みかん | シーズン一番手。爽やかな酸味 |
| 10月中旬〜1月下旬 | 紀州みかん(無農薬) | 和歌山。うちの看板商品 |
| 11月上旬〜1月下旬 | 温州みかん(大玉・小玉) | 愛媛。小玉は味が濃い |
| 11月下旬〜12月下旬 | 紅まどんな | ゼリーのような食感 |
| 12月上旬〜4月下旬 | 八朔 | ほろ苦さとさっぱり感 |
| 12月下旬〜1月下旬 | みはや | 濃いオレンジ色。香りが華やか |
| 1月中旬〜3月上旬 | タンカン | 沖縄。果汁たっぷりで濃厚 |
| 1月中旬〜3月中旬 | 津之望 | 上品な甘さ |
| 2月中旬〜3月中旬 | 甘平 | とにかく甘い。シャキシャキ食感 |
| 2月中旬〜3月中旬 | はるみ | プチプチした果肉 |
| 2月中旬〜3月下旬 | 清見オレンジ | 果汁が多く、飲むような感覚 |
| 2月中旬〜4月中旬 | はるか | 酸味がなく上品な甘さ |
| 〜3月中旬 | せとか | 柑橘の女王 |
| 3月下旬〜4月 | 不知火(デコポン) | 濃厚な甘さ。知名度No.1 |
| 4月〜 | 甘夏 | 春の爽やかな酸味 |
こうして見ると、柑橘は半年以上リレーが続くのがわかります。
「冬はみかんしかない」なんてことは、まったくないんですね。
味のタイプ別で選ぶ
「時期は分かった。でも好みで選びたい」
という方のために、タイプ別にも整理しておきます。
とにかく甘いのが好き
甘平(かんぺい)・せとか・デコポン
この3つが甘さの三強です。
特に甘平は、僕が今まで食べた柑橘の中で一番甘いと思っています。
名前に「甘」が入っているだけのことはあります(笑)
ただし正直に言うと、価格は高めです。そして、たまにハズレもあります。
酸味とのバランスが好き
温州みかん・清見オレンジ・伊予柑
王道です。毎日食べるならこのあたりが飽きません。
食べやすさ重視
紅まどんな・はるみ・はるか
皮が薄い、袋ごと食べられる、種がない。
お子さんや年配の方にも喜ばれます。
酸味がしっかりほしい
極早生みかん・八朔
「甘いだけのみかんは物足りない」という方はこちら。
八朔のほろ苦さは、ハマると抜け出せません。
※【参考】甘さで順位をつけたランキング記事もあります。
農家さんに教わった「旬の後半」の話
品種の話をしていると、必ず出てくるのがこれです。
「柑橘は、旬の後半が絶対的においしい」
これ、農家さんと話していると全員が言います。
出始めは酸味が強く、時間が経つにつれて酸が抜けていく。
そして旬の後半には、甘みがぐっと前に出てくるんですね。
農家さんは収穫のときに実際に食べてみて、
「この木はまだ酸がキレてないな」
「この木は酸がキレたな」
という会話をしながら採っています。
「酸がキレる」という言い方、僕は最初に聞いたとき、うまいこと言うなあと思いました。
そして、愛媛のマルナカ農園の園主・中野さんは、いつもこう言います。
「デコポンは腐りかけ(4月頃)が一番うまい」
さすがに極端だと思いますよね(笑)
でも、これが本当なんです。
デコポンはデコの部分から傷んでいくんですが、皮が厚いので、
皮が少し傷んでも中身はまったく問題ありません。
旬の終わりかけのデコポンを食べると、
酸味もしっかりあるのに、それを上回る甘みがあって、
その2つが絡み合って、もう、めちゃくちゃおいしい。
僕は中野さんと同感で、この時期のデコポンはどの柑橘より好きかもしれません。
品種選びも大事ですが、同じ品種でも「いつ食べるか」で別物になる。
これは覚えておいて損はないと思います。
迷ったらこれ、という1品種
最後に、果物屋として無責任にならない範囲でお答えします。
「どれか1つだけ選ぶなら?」
僕の答えは、11月〜12月の温州みかん(小玉)です。
理由は3つ。
① 価格と味のバランスが一番いい
高級柑橘はたしかにおいしいですが、毎日は食べられません。
② 小玉のほうが味が濃い
同じ品種なら、小さいほうが味が凝縮されています。
これ、意外と知られていないんですが、本当です。
③ この時期がいちばん外れがない
品種が出そろい、味も乗ってきて、値段もこなれる。
いちばん安心して勧められる時期です。
もちろん、2月の甘平やせとかは特別なおいしさがあります。
でも「まず1つ」なら、僕は迷わず冬の小玉みかんを勧めます。
まとめ:時期で覚えれば、迷わなくなります
今日のお話を、まとめますね。
- 年末までは温州みかん、年明けからは中晩柑(せとか・甘平など)
- 温州みかんは極早生→早生→中生→晩生の4分類
- 柑橘のリレーは9月下旬から4月まで、半年以上続く
- 甘さ重視なら甘平・せとか・デコポン
- 食べやすさ重視なら紅まどんな・はるみ・はるか
- 同じ品種でも「旬の後半」が圧倒的においしい
- 迷ったら11〜12月の小玉みかん
みかんって、日本人にとって当たり前すぎて、
品種を意識せずに食べている果物だと思うんです。
でも、時期で区切って覚えるだけで、
「今月はこれが旬だな」と選べるようになります。
そうなると、冬が何倍も楽しくなりますよ。
うちのショップでは、この記事で紹介した品種のほとんどを、
和歌山・愛媛・沖縄・熊本の農家さんから農家直送でお届けしています。
シーズンごとに主役が入れ替わるので、
「今おいしいもの」を覗きに来てみてください。
※【参考】柑橘全体の時期を早見表にした記事もあります。
本日は以上です。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
ときわオンラインのヨシハマでした。
それでは〜!
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