こんにちは! ときわオンラインのヨシハマです!
先日、ついに!とお伝えした、沖縄本島の無農薬バナナ。いよいよ当ショップでの取り扱いが始まるということで、今回もバナナの話をさせてください!
実は、僕が「無農薬の国産バナナを広めたい!」って強く思うようになったのは、もう5、6年も前のことなんです。
今回、当店で取引させていただくグリーンフロッグファームの勝連さんに会いに行くにあたって、当時、夢中で書いたブログやYouTubeを久しぶりに見返してみたんです。
そしたら、もう、当時の熱い気持ちが蘇ってきてしまいました。
「そうだった、僕が国産バナナを広めたい。と思ったのはこれが理由だったんだ」って、改めて胸に刻み込まれました。
今回は、なぜ国産バナナにこだわるのか、その原点になった話をしようと思います。
■ フィリピンバナナの現地の現状
きっかけは、5、6年前に偶然見つけた一本のドキュメンタリー映像でした。 YouTubeにあった、「毒の雨」というタイトルの動画です。
舞台は、フィリピンのミンダナオ島。 僕らが日本で食べているバナナの、なんと8割がここから来ています。
そこに映っていたのは、セスナ機がバナナ農園の上を低空飛行して、大量の農薬を空からバラ撒いている…という、信じられない光景でした。
その農薬の雨は、もちろんバナナの木だけじゃなく、風に乗って近くの学校や民家にも降り注ぎます。映像の中では、現地の人たちが涙ながらに、その悲惨な状況を訴えていました。
「原因不明の皮膚病で、みんなが苦しんでいる」 「咳が止まらない。失明してしまった人もいる」
さらに恐ろしいのは、農薬の影響で、飼っていた豚や鳥などの家畜が死んでしまったり、川の水までもが汚染されてしまった、ということでした。
川の水が汚染されているから、飲み水に困る。 本当は安全な水を買わないといけない。
でも、映像の中である人はこう言っていました。
「飲み水を買うお金がない人は、汚染されていると分かっていても、この川の水を飲むしかないんです」
もう、本当に……言葉になりませんでした。 僕らの食卓に並ぶ「安いバナナ」の裏側で、こんなことが起きている。 この事実が、僕の胸に重く、深く突き刺さったんです。
調べていくうちに、僕は正直フィリピンバナナを買うのはやめよう。と思いました。
バナナは栄養価が高いので、健康のために毎日食べている人も多いと思います。
毎朝スムージにして飲んでいる。という方もいると思います(まさに僕も毎日飲んでいます。)
また、バナナは離乳食として赤ちゃんに毎日食べさせている。という方もいるのではないでしょうか?
健康のために食べているものが農薬づけで、しかもフィリピンの人たちの犠牲の上にあるんだ。ということ考えると、ちょっとためらってしまいますよね。
動画はこちら↓
https://www.youtube.com/watch?v=d_24-TUKkdA
■ 日本との繋がり…さらに知ってしまった、複雑な事実
あの衝撃的な映像を観たのが2020年頃だったので、「さすがに2025年の今、何かしら改善されているんじゃないか?」と、今回、改めて深く、深く、調べ直してみたんです。
結論から言うと…残念ながら、ほとんど改善されていないみたいですね。
世界的に見れば、南米のエクアドルやメキシコみたいに、「農薬を減らしていこう」という動きがちゃんとあるみたいです。でも、僕らの食卓に一番近いフィリピンでは、その動きがほとんど見られないみたいです。
一度は、住民たちの声が届いて「空中からの農薬散布を禁止する」という条例ができたこともあったみたいなんですが、それも束の間。大企業が訴訟を起こして、その条例はひっくり返され、今も農薬の雨が降り続けているとのこと。。。
今でもミンダナオ島では、現地の人たちが農薬に反対するデモを繰り返していて、農園を所有する大企業との対立が続いているそうです。
そして、その中心にいる大企業の一つが「スミフル」という会社でした。スーパーで、このロゴを見たことがある方も多いんじゃないでしょうか。
僕も調べていて、ハッとした事実があるんです。この「スミフル」という名前、元々は日本の「住友商事」のグループ会社だった「住商フルーツ」という社名に由来しているそうなんです。
もちろん、詳しく調べてみると、住友商事は2019年にはバナナ事業の株をすべて売却して、もう事業からは撤退しているとのことでした。なので、今、直接の子会社というわけではないんですね。
でも、この事実を知った時、元々は日本の企業が深く関わっていたんだ…と、正直、複雑な気持ちになりました。遠い国の問題だと思っていたことが、急に自分たちの身近な話に感じられたんです。
■ だったら、日本で作ればいいじゃないか!…からの大挫折
こんな映像を観て、強い衝撃を受けました。 そこで僕は思ったんです。
僕の出身は沖縄の石垣島。山に入ればバナナが自生しているくらい、栽培に適した環境がある。 「なにも、外国のバナナに頼らなくても、日本で作ってしまった方がいいんじゃないか?」
そう考えてから、国産バナナを全国に広めていきたいという気持ちがどんどん高まっていって、今に至っています。
その想いから、先日もお伝えしたように、石垣島でバナナ栽培に挑戦してみたんですが…やっぱり簡単にはいきませんでした。
とにかく、風に弱い! バナナの木って、実がなると20kg近い重さになるんですけど、そうなるともう、台風どころかちょっと強い風が吹いただけで、ポッキリ折れちゃうんです。
何本も支柱を立てて補強しても、ダメ。 5年間、本当に色々試したんですけど、結局、安定して収穫するのは無理でした…。 いやー、あれは本当に悔しかった!
■ どん底で見つけた、希望の光
国産バナナは無理なのか… そうやって諦めかけていた矢先に、友達から電話があって、
「沖縄本島で、すごいバナナを作ってる人がいるから、紹介したいんだけど、、」と言われたんです、
それが、「グリーンフロッグファーム」の勝連(かつれん)さんとの出会いでした。
勝連さんの何がすごいって、僕を長年苦しめてきた「風」の問題を、見事にクリアしていたんです。 彼が育てていたのは「ドワーフ」っていう、背が低い品種のバナナ。だから、風の影響を受けにくい!
電話で話を聞いた時、思わず「それだーっ!!」って思いました。(笑) 僕が石垣島で挫折した悔しさと、ずっと探し求めていた答えが、一気に繋がった瞬間でした。
もう、いてもたってもいられなくて、今月の22日に、沖縄の勝連さんの農園に飛んでいきます!
■ あなたの「選択」が、未来を変える
もちろん、勝連さんが作る国産・無農薬のバナナは、スーパーのバナナに比べたら5倍も6倍も値段がします。
「たかがバナナに、そんな値段は出せないよ」 そう思う方も多いと思います。
でも、農家さんのこだわりや、子どもたちの健康、そして、遠い国の誰かの犠牲の上に成り立っていない、本当の意味での「おいしさ」を伝えていって、少しでも国産バナナに興味を持ってもらえるように動いていきたいですね。
今は、生産量も少ないので国産バナナは高価なフルーツになっていますが、需要が広がれば生産量も増えて、いつかきっと価格だって下がっていくはず。
小さなフルーツショップではありますが、少しでも国産バナナに興味を持ってくれる人を増やしていきたいです。
最後まで、読んでいただいてありがとうございました。
ときわオンラインのヨシハマでした。
それではー、、、
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ショップでは、安心安全にこだわった農家さんの『無農薬フルーツ』やスーパーに出回ることのない『新品種のフルーツ』など取り揃えています。ご興味があれば見にきて下さい。