こんにちは、ときわオンラインのヨシハマです。
いきなりですが、聞かせてください。
スイカが「バーン!」と爆発する映像、見たことありますか?
YouTubeのショート動画なんかで、スイカが突然、内側から弾け飛ぶ瞬間が流れてきて、「うわっ!」ってなったこと、ありませんか?
あるいは、「中国でスイカが畑ごと大量に爆発したらしい」なんて噂を、耳にしたことがある方もいるかもしれません。
僕もあの映像を初めて見たとき、「え、スイカって爆発するの!?」って、本気でビックリしました。
で、果物屋をやっていると、こういう素朴な、でもちょっと怖い疑問が湧いてくるんです。
「スイカって、本当に爆発するの?」
「もし家で買ったスイカが爆発したら、どうなるの?」
「爆発でケガした人や、亡くなった人はいるの?」
だって、考えてみてください。
夏に買ったスイカを冷蔵庫に入れておいたら、ある日突然「バーン!」・・・
なんてことになったら、たまったもんじゃないですよね(笑)
そこで今回は、この「スイカ爆発のナゾ」を、果物屋のヨシハマが本気で調べてみました。
結論から言うと、スイカは、条件がそろえば本当に爆発します。
でも、その中身を知ると、「なるほど、そういうことか!」と、ちょっとスッキリするはずです。
ぜひ最後まで読んでみてくださいね。
そもそも、スイカは本当に爆発するの?
はい、まず結論から。
スイカは、本当に爆発(破裂)します。
ただ、ひとくちに「スイカの爆発」と言っても、実は2つのパターンがあるんです。
- ① 家庭編:買って保存していたスイカが、家の中で破裂する
- ② 畑編:畑で育っているスイカが、収穫前に弾ける
同じ「爆発」でも、この2つは原因がまったく違うんですね。
皆さんが心配なのは、たぶん①の「家で爆発しないの?」の方ですよね。
まずは、そこから見ていきましょう。
【家庭編】買ったスイカが家で爆発する正体は「発酵」だった
さて、これは僕自身も一番知りたかったところ。
「家に置いておいたスイカが、なんで爆発するの?」
皆さんは、なんでだと思いますか?
・・・実は僕、調べる前に予想していたんです。
「たぶん、腐ってガスがたまるんじゃないかな?」と。
で、調べてみたら――
この予想、当たっていました。
もう少し正確に言うと、家庭でのスイカの爆発は、「発酵(はっこう)」が原因なんです。
仕組みは、こうです。
スイカの中には、たっぷりの糖分がありますよね。
そこに、皮の傷や割れ目から酵母(こうぼ)や菌が入り込むと、その糖分をエサにして、活動を始めるんです。
そして糖分を分解しながら、アルコールと、二酸化炭素(炭酸ガス)を出していく。
これ、実はお酒やパンができるのと、まったく同じ「発酵」の仕組みなんですね。
問題は、スイカが分厚い皮でしっかり密閉されていること。
中でガスがどんどん発生しても、逃げ場がない。
すると、風船をふくらませ続けるみたいに、内側の圧力がどんどん高まって・・・
ついに皮が耐えきれなくなった瞬間、
「バーン!」
というわけなんです。
しかも、気温が高いほど、この発酵はどんどん進みます。
夏の暑い部屋に、まるごとのスイカを何日も置いておく――
これ、実は「爆発スイカ製造装置」を作っているようなものだったんですね(笑)
爆発する前に出る「危険なサイン」
ここ、大事なところなのでお伝えしますね。
スイカは、爆発する前に、ちゃんと「危険信号」を出してくれています。
こんなサインがあったら、要注意です。
- スイカがパンパンに膨らんでいる(張りつめている)
- 軽く叩くと「シューッ」という音や、シュワシュワした感じがする
- ヘタのあたりから、酸っぱい匂いやお酒っぽい匂いがする
- 切り口や割れ目から、泡が出ている
こういう状態のスイカは、中で発酵が進んでいる証拠です。
「あれ、なんか匂うな・・・」
「なんか膨らんでる気がする・・・」
と思ったら、無理に動かしたりせず、気をつけて処分してくださいね。
(言うまでもないですが、こうなったスイカは絶対に食べちゃダメですよ)
爆発の衝撃ってどのくらい?ケガや死者はいるの?
さあ、皆さんが一番気になっているであろう、この疑問。
「爆発って、どのくらいヤバいの?ケガするの?」
これも、正直にお答えしますね。
実際に家庭で爆発した方の体験談を調べてみると、こんな感じでした。
「大きな音がして、中身が1メートル四方に飛び散った」
「畳や壁が汚れて、部屋中が強烈な臭いになった」
・・・うわあ、想像するだけで大変(笑)
たしかに、音は大きいし、後片付けは地獄のようです。
なにより、発酵で腐ったスイカなので、その臭いがものすごいらしいんですね。
ただ、ここで安心してほしいことがあります。
冒頭で僕が心配していた、
「冷蔵庫の扉が吹っ飛ぶ」
「家が壊れる」
みたいな、爆弾のような爆発ではありません。
あくまで、「大きな音とともに、パンッと皮が割れて中身が飛び散る」という現象です。
そして、僕がしっかり調べた限りでは、
スイカの爆発が原因で、亡くなった方や、大ケガをしたという確かな記録は見当たりませんでした。
つまり、スイカの爆発は、「危険」というより「とにかく驚く&掃除が超大変&激臭」というのが、正しい理解なんですね。
とはいえ、目の前でいきなり弾けたら本当にビックリして腰を抜かすと思うので(笑)、やっぱり爆発させないのが一番です。
【畑編】中国の「スイカ大量爆発事件」の真相
さて、噂でよく聞く、「中国でスイカが爆発した」という話。
これ、実は本当にあった事件なんです。
2011年5月、中国の江蘇省(こうそしょう)丹陽という場所で、畑で育っていたスイカが、収穫前に次々と自然に破裂するという、衝撃的な出来事が起きました。
その数、なんと・・・朝に80個、午後に100個、そしてどんどん増えて、最終的には約50ヘクタール分(収穫の3分の2以上!)がダメになってしまったそうです。
畑一面のスイカが弾ける光景・・・まさに「スイカ地雷原」ですよね。
では、なぜこんなことが起きたのか。
原因として報道されているのは、主にこの2つの合わせ技です。
① 成長を早める薬(成長調整剤)の使い方
「ホルクロルフェニュロン」という、実を大きく育てる植物成長調整剤があるんですが、これを本来使うべき時期(花の時期)ではなく、収穫の直前に使ってしまったと言われています。
② 天候(乾燥のあとの豪雨)
カラカラに乾いた後、急に大雨が降ると、スイカが一気に水を吸い上げて、中身が皮の成長より速くふくらんでしまう。
この2つが重なって、皮が耐えきれずに破裂した、というわけなんですね。
日本でも爆発するの?注意点は?
「じゃあ、日本でもスイカ爆発ってあるの?」
これも気になりますよね。
分けて考えると、こうなります。
● 畑での爆発(中国のようなもの)→ 日本ではまず心配なし
さっきの「ホルクロルフェニュロン」という薬、実は日本でも1985年ごろに導入されたことがあったんですが、「実の形が悪くなる」「腐りやすくなる」などの理由で、今の日本ではスイカに使われていません。
だから、中国のような「畑一面が爆発」という事態は、日本ではまず起こらないと考えていいと思います。
● 家庭での爆発(発酵によるもの)→ これは日本でも起こりうる
こちらは、薬とは関係なく、ただの「置きすぎ・腐敗・発酵」が原因。
だから、日本の家庭でも、夏にまるごとのスイカを暑い場所に長く置いておけば、普通に起こりうるんです。
というわけで、家庭での予防のポイントをまとめておきますね。
- 買ったら、なるべく早めに食べる(これが一番!)
- まるごとのスイカは、涼しくて風通しのいい場所で保存する
- カットしたらラップで包んで、必ず冷蔵庫へ
- 膨らみ・シュワシュワ音・酸っぱい匂いを感じたら要注意
- リンゴやメロンなど「エチレンガス」を出す果物と一緒に置かない(追熟が進みすぎて、傷むのが早くなります)
要は、「涼しいうちに、おいしく食べきる」
これさえ守れば、爆発とは無縁でいられます。
【おまけ】観賞用の「四角いスイカ」は爆発するの?
ここで、ちょっと面白いことを考えてみました。
以前、僕は「四角いスイカ」について調べたことがあるんです。
そのとき分かったのが、四角いスイカは食べるためのものではなく、飾るための「観賞用」だということ。
しかも、あの四角いスイカ、なんと約1年間も腐らずに日持ちするんですよね。
・・・ということは、ですよ。
「観賞用のスイカも、置いといたら爆発するんじゃないの?」
そう思いませんか? 僕は思いました(笑)
でも、ここまで読んでくださった皆さんなら、もう答えが分かるかもしれません。
家庭でのスイカ爆発の原因は「発酵」。そして発酵には、「糖分」が必要でしたよね。
ところが、観賞用の四角いスイカは、甘くなる前の未熟なうちに収穫されているので、糖分がとても少ない。
つまり、発酵のエサになる糖分が少ないから、そもそも腐りにくく、1年ももつんです。
ということは――
理屈で考えると、観賞用の四角いスイカは、食べ頃のスイカより、むしろ爆発しにくいと言えそうなんですね。
(※これは確かな実験データがあるわけではなく、発酵の仕組みから考えた、あくまで僕の推測です。でも、なかなか筋は通っていると思いませんか?)
※【参考】四角いスイカが「観賞用」で1年も腐らない理由については、こちらの記事で詳しく書いています。
→ 四角いスイカって美味しいの?果物屋が「謎だらけの四角スイカ」を本気で調べてみた
まとめ
今日の「スイカの爆発」のお話を、まとめてみますね。
- スイカは、条件がそろえば本当に爆発(破裂)する
- 家庭での爆発は「発酵」が原因。糖分+菌でガスがたまり、皮が破裂する
- 前兆は「膨らみ・シュワシュワ音・酸っぱい匂い」。高温で加速する
- 音と臭いと後片付けは大変だが、死者・大ケガの記録は見当たらない
- 中国の畑の大量爆発(2011年)は、成長調整剤+天候が原因。日本ではその薬は使われていない
- 予防は「涼しく保存して、早めに食べきる」だけ
- 観賞用の四角いスイカは糖分が少なく、理屈上はむしろ爆発しにくい(推測)
いやー、調べてみて、「腐ってガスがたまるんじゃ?」という僕の予想が当たっていたのは、ちょっと嬉しかったです(笑)
そして、改めて思ったのは、
「スイカは、涼しいうちに、おいしいうちに食べるのが一番」
ということ。
爆発させてしまうのは、せっかくのスイカがもったいないですし、なにより、あの甘くてみずみずしい旬の味を、一番おいしい状態で味わってほしいですからね。
夏のスイカは、買ったら早めに、冷やして、家族みんなでガブッと。
これが、一番幸せな食べ方だと思います。
うちのショップでも、農家さんが丹精込めて育てた、食べ頃の美味しいスイカを取り揃えていますので、よかったら覗いてみてくださいね。
本日は以上です。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
ときわオンラインのヨシハマでした。
それでは〜!
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